医療法人医仁会 理事長|小林 豊

ご挨拶

医療法人医仁会 理事長|小林 豊

『 医療法人医仁会という会社の「あるべき姿」』


医療法人医仁会は1983年に発足しているが、その布石は1980年の「大口外科クリニック」の開院に遡る。私が赴任してきた2011年までの31年間は歩を緩めることなく、規模の拡大を図ってきた。これは地域におけるそのニーズとこれに対して絶対に「断らない」というポリシーを前理事長が貫き、前理事長自身が寝食を忘れて地域医療・地域福祉へ尽力してきた結果、いや途中経過であった。高齢化社会が急速に進行していく中で、「断らない医療」を進めていきつつ、この地域のニーズを満たしていくには、この規模は譲れない必然であった。救急を積極的に遂行している総合病院を要する医療法人が大規模福祉施設を運営している、というのは、全国でも稀有であり、これがうまく噛み合った時に、超高齢化社会に対する医療と福祉における一つの答えとなり、社会のために当法人が歩んできた道のりは、確固とした信念に基づいた「あるべき姿」なのである。

規模の拡大は人員の増員を要し、急激な増員は職員の定着を許さず、職員の回転が教育を阻み、働く者のモチベーションの維持は大きな課題であった。どんな会社でも従業員のモチベーションはテーマとして掲げられるが、当法人でも例外ではなかった。モチベーションの向上は一朝一夕にしてなるものではなく、これは環境の変化が求められた。私が赴任して、職員の集会で最初にスピーチで話した目標は、「離職率の低下」と「従業員満足度の向上」であった。他業種の企業では当たり前になっている、「顧客満足度(Customer satisfaction; CS)」は「従業員満足度(Employee satisfaction; ES)」の上に成り立つ、ということの具現化である。医療や福祉という業界は、そもそもCSのためにESを犠牲にしてきた業界であり、働く者の気合と根性で作り上げられてきた文化であった。医療福祉業界は、大きく舳先を「あるべき姿」に向けて転換することを求められているのである。

私が赴任してきた2011年は平成23年であり、平成生まれが大学を卒業して社会人としてデビューしだすタイミングであった。恐らくこのタイミングは、ESを犠牲にするということを医療福祉の業界でも見直さなければならない時期を迎えた、そういう波を感じる時代の変化であった。2015年の大手広告代理店の新入社員の過労自殺をきっかけに、時間外労働や労務環境の改善がいかなる業界にも求められ、今般の「働き方改革」にまで急激な変化を末端の企業にまで求められるところまで急変した。そもそもESの犠牲に成り立ってきた医療福祉業界は社会や経済の整備がなされないままに、このES重視の時代の波が訪れ、現場の管理・運営はその波に飲み込まれそうになっているのが、現代医療の現状である。

この度、2019年4月1日をもって医療法人医仁会理事長に着任した。この船出は容易なものではないが、8年前に私が掲げた目標が時代に合致しており、これが最優先課題であり、大願成就のための最短コースであることも確信が持たれるところである。「管理」「運営」「経営」「教育」をそれぞれにおいて「あるべき姿」を追い求めて、これを達成することは、地域社会における医療と福祉のニーズに対して、確りと永きにわたって答えていく当法人の行き先であり、私に課せられた使命であり、着任にあたっての所信である。2025年問題と言われる年はすぐそこまできている。私の会社は、2045年、2055年を見据えた地域社会への貢献を約束して、「あるべき姿」を具現化していくために歩を前に進めていく。

さくら総合福祉センター長|小林 豊

新年のご挨拶

さくら総合福祉センター長|小林 豊

『区切り、そして始まり。』


「新しい元号は何になるのだろう?」そんな疑問をあちこちで聞き、当面は答えの出ないこのクイズに想いを馳せ、皆が思い思いに候補を口にする。皆、面白いくらい真剣に候補を考え、その理由や妥当性を「新元号」を手にした官房長官になったかの如く、語る。もちろんその答えは、恐らく4月までは出ることがないため、その議論に正しいゴールはまだない。我々「昭和世代」にとって元号二つ前は「明治世代」であり、今やご存命の方は全国に2000人程度と言われ、病院にいらっしゃる患者さんでも本当に少なくなった。新しい「新元号世代にとっての我々「昭和世代」は、我々にとっての「明治世代」かと思うと恐ろしさすら覚える。

元号の歴史は、紀元前140年に中国・前漢で生まれた「建元」が世界初の元号として知られている。その後、日本、ベトナム、朝鮮半島で独自の元号が用いられて、日本では645年の大化の改新で知られる「大化」から歴史を積み上げられていることは意外と知られていない。「大化」から始まって「平成」が231番目というから、その数には驚く。また日本以外は1946年に全ての元号制度は廃止されている。現在、独自の元号制度が残存しているのは、日本だけなのである。現代では天皇の世代交代の時にのみ行われる元号の改変は、日本の天皇制の権威を象徴するという意見もあるが、日本ではこの元号が見事なまでに生活に浸透しているが、そこに天皇制を意識して日常を過ごしている人は少ない。神道イズムの浸透には寄与しておらず、与党に怒り心頭の野党が新党を結成して政権を奪取してもこの元号は変わらず、政治情勢の振盪を持ってしても、揺るがない元号は日本人の平穏な国民性の象徴なのかもしれない。

時代が許したファジーやグレーが、昨今クリアな線引きが新たになされることによって白黒はっきりさせられる時代になり、許容されていたことが罰せられたり、明るみに出て是正されることが、大変多くなってきている。「過剰な時間外労働やサービス残業」「企業や学校のみならずスポーツ界でも露呈したハラスメント」「大学医学部入試の不適正加点」などが続々と露呈しているが、これらは最近始まったものではなく、旧来から「誰もがやっていること」として、当然のことのように扱われ、これに疑問を呈する声すら聞くことはなかった。ここにきて、このような「過去の常識」が強く否定され、平成の終焉と共に『時代の許さない過去の遺物』として世の中から排除されつつある。あるべき姿になってきた、というべきことなのだろうが、長きにわたってこの「過去の常識」で積み上げられた現代である以上は、今後も様々な摩擦や隙間に受ける影響を出来事や事件として目にするのは避けられないだろう。

当法人もこの新しい元号を迎える本年、新たな一歩を踏み出そうとしている。世代交代が織りなす摩擦や変革は、前世代からは正しいとはなかなか評されず、次世代からはいつの間にか当たり前のこととして受け入れられる。常識も風土も時代とともに変化し、成長し続けるものなのである。「新しき道、先駆け行かむ」とするには、そのさらに先を鑑みて導いていく必要がある。時代の流れに合わせた変革こそが常に求められる管理であり、時にそれは批判を受けるが、組織の大きな前進である。新しい元号とともに迎える当法人の区切りであり、これが新たな始まりである。法人職員一同とともに、そして患者さんや入所者の皆さん、利用者の皆さん、そしてそのご家族と共に、新しい医療法人医仁会を作り上げていく覚悟をここに記す。

さくら総合福祉センター長|小林 豊

センター長からのメッセージ

さくら総合福祉センター長|小林 豊

Message from Yutaka Kobayashi

さくら総合福祉センターは、2次救急の総合病院「さくら総合病院」を運営する医療法人医仁会が展開する福祉サービス施設を擁しております。福祉を必要とするすべての皆さんに、いかにご満足いただくか、これが我々のテーマです。

福祉施設に求める、最も重要なことはなんでしょうか?我々はそれは「安心」と「安全」と考えています。では、「安心」で「安全」な福祉施設は、急変したり新たな病気が発生したりしやすい入所者の方々へ、迅速かつ確実な医療を提供できる環境でなくてはなりません。当福祉センターが展開する「老人保健施設さくら荘」や「有料老人ホーム太郎と花子」では、必要に応じて「さくら総合病院」を受診してもらい、その病状次第では迅速に入院して治療を行います。

またこれらの施設で急変が起きた場合は、24時間365日「さくら総合病院」のドクターカーが、消防の救急車よりも早く、医師看護師同乗で駆けつけ、その場で評価と治療を開始し、必要に応じて病院へ治療しながら搬送し、早急に高度な検査や治療を展開します。このような福祉施設は日本国内に例がなく、文字通り「日本一安心安全な福祉施設」である、と言えます。

皆さんや皆さんのご家族には、何よりも「安心・安全」な施設で余生を過ごしていただくことが、何よりの幸せであり、孝行なのではないでしょうか。